ここのところAI関連の書籍読んでます。

AIとか聞くと、自分みたいなSE崩れは、しょせん条件分岐の多様化と多重化。
プログラムした以上のことができるわけじゃなし、あんまり意味ないんじゃないの…と思ってましたが、最近はそーゆー手法では無さそうで。

経験と判断


キーになってるのはビッグデータと機械学習。

インターネットなどを通じて得られたビッグデータと、それを元にして様々なパラメーターを読み解きながら共通項やパターンを導出する機械学習。

これって、実は人間が行ってるコトと同じで、過去の経験の中からそのエッセンスを抽出して、今の状況判断を行う。

経験と判断。

やってるコトは人間と同じです。

実際、こうした手法で作られたAIは、人間が予想をしなかった能力向上を行うことが多々あるらしく、例えば言語翻訳AIに、フランス語やスペイン語の学習を行ったら、もともと学習していた英語の能力が向上した…的な話は普通だそうです。

いよいよ、人間の労働が機械に置き換わったように、人間の知能がAIに置き換えられるコトも現実になり始めてるようです。

すでに生活の中に溶け込んでいるAI


実際のトコロ、もうAIは生活に溶け込んでます。
特にITデバイスを日常的に使ってる人の場合は。

スマホの音声認識(SiriとかOK Google)や、SNSでの画像の顔認識(Facebookの顔写真へのタグ自動追加)。
広告表示も、今はAIが行うのが普通。

行為自体が限られて、それでいて膨大な行動データがあるようなジャンルでは、もう人間よりAIの方が多くの仕事をこなしてるようです。

将棋のプロが、ここ数年でAIに負け越してるのはもうお馴染みになりましたし、将棋に比べて膨大な分岐のある囲碁ですら、先日トッププレイヤーがAIに負け越しました。
将棋も囲碁も、過去の膨大な対戦データがありますから、それを元に学習したAIには、トッププレイヤーですら劣勢に追いやられるレベルに到達しています。

実用化目前の自動運転


自動車の運転も、AIによる周囲の状況把握能力が向上したことで、もう実用化目前。
こちらは基幹産業ということもあってメーカーも国も膨大な投資を行ってるようです。

後は、事故の場合の責任は誰がとるのか…など技術とは異なる倫理的な問題がクリアされれば、ここ数年の間に販売が始まりそうな感じ。

正直、田舎ではもう運転するのが危険なレベルの高齢者が、依然としてハンドルを握っている状況がありますので、こうしたAIによる自動運転が一般化するのは、悪い話じゃないです。

少なくとも、AIの運転より危険な運転をしてるお年寄りがたくさんいます。
絶対的な交通量が少ないので、事故にはなりずらいですが。

過疎地の買い物難民の解決にも役立つはず。

自動運転で買い物に連れてってもいいですし、買い物自体をロボットとAIが代行するっていう方法もある。

人にとってかわるAI


自動車の自動運転で培われた技術を元に、今度は汎用的なロボットの開発が激化するでしょうし、このジャンルも基幹産業に関わるので、倫理的な問題もそこそこのうちに実用化が進んでいくはず。

近い将来、肉体労働も、頭脳労働も、ロボットとAIによって行われます。
好むと好まざるにかかわらず。
良いか悪いかにかかわらず。

そのとき人間は何をすればいいかは、もうすでに論争が起こり始めてます。
すべての仕事が、ロボットとAIに代行される未来が確実に来る。

上司の指示にだけ従って仕事をしていたり。
誰かに言われた通りの行動をしていたり。

それだけの存在であれば、AIの方がより指示通りに、正確に、休みなく実行してくれます。

それだけの存在では、簡単にAIに取って代わられます。

人間は何をするべきなんでしょうかね。

AIというパートナー


AIという存在が現れたことで、人間が人間としてどうあるべきか…という問いに真剣に取り組む、良い機会であるとも言える。

自分の中にある人間としての知性を、もっともっと意識しよう。
自分が何をしたいのか、何を求めてるかを、今以上に認識しよう。

それが無ければ、AIは仕事(と収入)を奪う敵でしか無い。

そうではなくて、AIはパートナーになるうる。

自分の中で生まれる欲求、実現したいと思う未来があれば、AIを使ってそれを実現するという道が生まれる。
AIという存在をパートナーにして、一緒に歩いて行く道が生まれる。

ドラマや漫画の中で、「どうするべきか」ではなくて「どうしたい?」と問われるシーンがよく出てきますが、まさにあれです。
気恥ずかしいシーンですが、あれが人間の本質だということを、今度はAIとの対比で体感する時代になったようです。

科学技術というのは常に不可逆であって、一度生まれた技術が人間に都合が悪いからといって永久に封じられるものでもない。
様々な積み重ねの上に生まれた技術とは、上手く、前向きに付き合っていくしか無い。

その意味ではAIという大きな転換点が目前に迫ってます。
今から慌てないで、準備をしておかないと。
心配でもあり、楽しみな時代が、もうすぐです。
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